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八本脚の蝶 二階堂奥歯

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少女期は
実際には少し遅れてやってくる
14歳の少女は27歳に姿を顕す


世紀末が00年を越えて
10年代まで続くように

意識は十年遅れて少女を識る。

77年生まれの二階堂奥歯は
01年頃から少女期を迎えただろう。

八本脚の蝶はその6月にはじまった。
そしてその筆致は、主のいないいまもネット上に残されている。

死者に対して常に遅れるのがまぬけな生者たち。
もう何度、何年そうした阿呆を生きてきたのか。私は。

00年代、『夜想』がとっくに前世紀を過ぎて
休止していた。二階堂奥歯は東雅夫の『幻想文学』を見て育ち、国書刊行会の編集者となった。

少女期には過酷な00年代、わずかな盛期しかもたない
少女たちの
最近は滅びる前に断ってしまう傾向のあるそのことに
幻想を司る一部の雄たちはもう少しナイーブであれと
自戒を含めて思うのだ。

さて。


update2009/07/17

column

野田秀樹 東京芸術劇場芸術監督就任

顔のない人々の、根拠も確信もない“気分”が、多数ゆえに正論として横行し、尊重されるべき現場の創造性を奪っている――。

インターネットでの風評についてだろうが…野田秀樹が東京芸術劇場の芸術監督就任にあたって、A4の紙一枚にわたる長いネット批判を繰り広げている。それが就任の挨拶だ。

たしかにネット上の余り当たっていない風評がどんどん拡がって評価が決まってしまうという現状はあるが、ここまで執拗に言うのは何かあったのかと思う。しかし正論なので、ぜひ、頑張って欲しいと思う。

感慨深いのは、野田秀樹が『夢の遊眠社』を率いていた頃に、朝日ジャーナルに一人の批評家よりも一人のミーハーをと宣言したことがあって、とても印象深かった。野田秀樹の言動の効果は大で、朝日新聞の扇田昭彦をはじめ、ジャーナリズムが批評を行わず、褒め褒めの感想だけを載せるようになった。野田秀樹の演劇に対する批評ってほとんどないんじゃないかと思うほど、野田秀樹は評論されていない。その流れが85年以降の日本の演劇を芸術ではなくしてしまったとすら私は思っている。

野田秀樹は今になって顔のある、意見が必要だと言っている。からかうわけじゃないけど、歳とって芸術監督になって大人な発言しても遅いんじゃないだろうか…。若い時に言って欲しかったなぁ。あるいは、若い時には顔のない観客が良かったけど、それは間違いだったと言えば、議論が起きて面白いと思う。野田秀樹が高いところからもの言っちゃ駄目だなぁ。

でもプログラムはなかなかのスタート。プロペラという水車小屋を改造した男だけのシェークスピア劇団を招聘した。『ベニスの商人』は、刺激的で考えさせられる、エッジの立った作品だ。

皮肉じゃなくて頑張って欲しい。東京都の箱物行政は、ほんとに箱運営でしかなかったから。ソフトに力を入れる箱にぜひなって欲しい。

update2009/07/14

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夜毎 妖精が

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妖精が、夜毎、舞い降りる

嶽本野ばらの部屋。

タロットは逆しまに
文字を読む。


update2009/06/17

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カステラ

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カステラは

長方形ではなく丸かったらしい。
復元されたカステラは、黒糖の味。

昨日は
鶯谷から上野桜木にあがって
東京芸大に歩く
芸大のテラスでお茶をする頃には
日がかっと照らしてくる。

千駄木におりて湯島を横切り…
天使の到来を思い
喧騒の都心にむかう

ピグマリオンのそばの森で
カカオ色の一欠片を口にしながら
少女に抱かれる人形の話をする。

あなたは抱かないの?
と、聞いてみる。
僕は、抱いてきたけれど
心は…

シモーヌの腰は
男の腰、凸凹に合わさっている。

和人形は
少女の膝に似合っている。
そんなことを教わったのはもう四半世紀も前。

人の風景をもっている
人形たちの似姿を
私にプレゼントしてと…
それは私の指標になるから。
引き受けた僕はその時まで生きているのだろうか。
何一つ約束を果たせないまま、ここにいるのに。


日が暮れる頃
資生堂パーラーで薔薇のケーキを見て
少し途方にくれる。
綺麗だ。どんな味なのだろうか。

明日のことなど
何も考えず
柱一本、柱二本、柱三本…
そうしては消えてきた僕の身体。

またもう一本からたてはじめる。
柱四本。
そして何かが建てられるまで
やり直した僕は
走れるのだろうか


あなた
私に
勇気を下さい。

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update2009/06/08

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かわいい

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かわいい

ということはどんなこと?
とか思っている。

かわいいの先にあるものは?

一歩ずつ未来へ
 一歩だけ未来へ
変わらない私
 少し変わる私

未来と妄想
 でも現実も入り込んでくる。認識もしている。でも次の瞬間

あっ。
 といって翔ぶ。転換。

そうか笙野頼子は乙女なんだなぁ。

update2009/05/25

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ロリータ、ゴス…

ゴスロリという言葉
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多分、概念はないんだろう。
雑誌が、路上から始った流行二つを、両極端だからつなげたような気がする。

もちろん流行が何期が過ぎれば
原点の分らなくなる/分らなくする国だから
ゴスとロリをくっつけたイメージの服もでるだろうし、
それをカッコよいと思って着る人たちもでてくるだろう。

でも
ゴスとロリはずいぶん違う。

身体レベルだと分りやすかも。
ロリータでタトゥーをしている人はほとんどいないと思う。
身体のあり方とか、生き方はだいぶ異っている。

違いは、見ていくと、感じていくと、分ってくると面白い。
一緒にして劣化コピーの流れにのせる人たちは
イメージで商売しようとしている人たちだ。
美術館の企画を含めてね。
雑誌も…。

目くじらをたてることはないけれど
差異は、ディテールの大事な要素。
だからこれからもそこを見ていきたい。

update2009/05/22

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マスキング・テープ

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マスキング・テープが

流行になっているけど
自分の好きなものがこんなに流行るのはちょっとびっくり。

そうは言っても
好きなのは、今、デザインされて売られているカモイとか倉敷意匠の水玉のとかではなくて
(倉敷意匠は大好きだけど…
普通には売られていない
目的別の工業用のマスキングテープ。

用途によって色や紙の質がいろいろに別れている。

日東電工の№727のピンクとブルーが好きで愛用。
あとは、カモイ№220の黒と赤。

でもそのうちピンクが廃番になってしまった。
ショック!!

最近、書籍に使う紙もかなりの頻度で廃番になっていく。
うう。
まいったな。


update2009/05/20