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西欧で人形と言うと…

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肩がなくてすとんとした、ロリポップ(棒つきキャンディー)のイメージが人形。


そして人形は人とはそんなに近いものじゃない。
日本の人形は肩が張っていて、人に近くてちょっと怖いところがある。

+
外から見える人の形に近づけようとしないから、日本の人形は、逆に人に近くなる。「私」がでてくる。「私」を突き詰めると、「私」は多くの私になる…という前提で、「私」の表現はあった。
それは「私」が歴史なり、その時代なり、社会なり、地域なり、なにかの共通地盤とどこかでつながっていた…ということがあってのことだ。

++
「私」の視線自体異が、そしてあなたとの距離自体が、そしてみんなとのやり取り自体が、虚ろに揺らめいている時、「私」の一時を呑み込んだ、人形は、怖いなにかを内包している。


update2008/03/29

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西瓜糖

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3月23日で西瓜糖が終了した。

カフェギャラリーのはしりだった『西瓜糖』が終わった。
ここをデビューにたくさんの作家が育っていった。
みなコンセプトをちゃんともっている作家だった。

しかし派手ではなかった。
セッティング中でも
大きな樹の下で、ゆったりとコーヒーを飲む時間を
大切にするような人たちばかりだった。

『西瓜糖』のコーヒーは美味しかった。
ピスタチオ…。

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update2008/03/28

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龍口酒家  ろんこうちゅうちゃ

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のれそれが 卵のような味がしている。ふわふわ。

劇場の帰りに久しぶりに龍口酒家。
美味しい。

update2008/03/28

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無差別殺人と並列で…

製本業・三成社紙工で起きた殺人事件は
無差別の理由がない殺人事件とはまったく関係がないのだから


何となく並列で報道したり、分りません…みたいなコメントをもって取上げないように。

おそらく紙工とついているから製本業でももっとも利益幅が薄いと思える、そして取引先に依存する折り屋さんではないかと思う。
本でも雑誌でも大きなサイズの紙に16ページなり、32ページを刷って、それを折って「折り」を作り製本する。

単価は30年前とたいして変わらないから、そして自動の機械が出始めて、仕事は減っているだろうから、そして出版は相変わらず、不況だから、辛いことだろう。

動力に軽油などを使っていれば、この石油値上げは、かなりの打撃だ。

理由も原因もある。他の選択肢もあっただろうにとやくみつるがしたり顔で言っていたが、一つの選択肢に追い込まれた、その状況と原因を見るべきだし、石油の税金を政治の道具になんか使っている場合じゃなくて、それによって死ななくてはならない人や、廃業に追い込まれる人がいるということだ。もちろん税を廃止して、同じ風に追い込まれる人もいることは分っての上でのことだ。

人が例えば鬱になって一人で自殺するということと、家族の中で、相談もできず、解決策を封じられた孤独な状態にあれば、それは一人よりも一人の状況で追いつめられるということもある。それが経済状況を根底にして引き起こされることもある。
もし経済が問題なければ、起きない精神的障害だったりもする。

もうちょっと多方面から理由を探り、最低でも問題点を排除できるものは排除しないといけないだろう。
そんな悲鳴を、無差別とか、分らないとか、弱いとか、言っていてはいけないし、言っている社会が殺すんだという言い方さえできるだろう。


update2008/03/27

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『スウイニー・トッド』 2001 スティーヴン・ソンドハイム

ティム・バートンってやっぱり変わってるな…。

クラシックというのは、誰もが読みたいと思っていて誰もが読んでいない本のことを言うんだ。

マーク・トエインが言ってことだが、『スウイニー・トッド』がこれにあたる。誰も原作を読んでいない。に、近い。
たしか日本語には訳されていないと思う。

+
『スィニー・トッド』は、スティーヴン・ソンドハイムのミュージカルで有名だ。ソンドハイムは、『ウエストサイド物語』の作詞をしたひとで、ミュージカル『スウイニー・トッド』の作詞・作曲をしている。そしてそのミュージカルは、2001年に映画化されている。舞台を撮影する形で。

++
その映像を見ると分るが、詩と曲のアンサンブルで、残酷な内容でも笑えるようにできている。ブラック・ユーモアとでも言うのだろうか。映像の中でも観客は、けっこう大声をあげて笑っている。同じ歌が何度もリフレインされているが、これも効果的だ。
残酷が原作が、かなり緩和されていて、「歌」の舞台になっている。

+++
ここまででき上がっているものを、そのミュージカルのそのままに歌詞を使って、ミュージカル仕立てで映画にする、バードンは不思議な人だ。オマージュで生きているところもあるし、変質しているものや人が好きなので、トッドのダークな面をミュージカルから取り戻そうとしたところもあるのかもしれない。でもデップが、剃刀を掲げてポーズをとって歌ったりしているので、ダークさはかなり半減している。

バートンは、ミュージカルよりも恋愛、愛に焦点をあてている。メジャーだから? バートンが愛が好きだから?


update2008/03/27

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タルトタタン

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イタリアではちゅるちゅるに柔らかく熟した柿を巧く使ってパスタやサラダに入れている。

焦げた感覚のまったくないふわふわのタルトタタン。『ストロバヤ』の絶品。
はじめて、テラミスを食べたのも、ブラマンジェを食べたのもここ。それからイタリアで追体験したけれど、勝るものを食べられていない。いまだに。タルトタタンも一番。

update2008/03/26

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無差別

原因はあるけど理由はない。

無差別にいろいろやる、人たちがいる。まった予想がつかないので、そのことが怖い。分る、などということは、軽々しく言う事ではないが、分らなさすぎる。

ふと、思ったのだけど、原因はあるかもしれないが、理由はないのかもしれない。
だから見えない。

妹だから…。と、うちのスタッフが笑って答えた。いつもちゃきちゃきのお姉さんがやってくれたり、助けてくれたりしてたので、ぼーっとした感じで、次にすることが人から見えないって。

腹立たしいから、頭にきたから切れる。というのは理不尽だけど理由がある。それがなくてぽんと、くる。分らない。でもそこに至る原因はどこかにあるのかもしれない。そんなことをご飯を食べながら考えていた。


update2008/03/26