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森村泰昌とカフカ

森村泰昌とカフカ。

国立国際美術館での「森村泰昌:自画像の美術史―『私』と『わたし』が出会うとき」展の第10章 [さよなら「私」と、「わたし」]の最後のパートに、新作《少年カフカ》が展示されている。かなり大きな作品だ。驚いて見上げた。
森村の幼少期を重ね合わせたかのような新作《少年カフカ》。どことなく森村自身の少年時代を想う。


森村泰昌のカフカに出会ったのは、「夜想#カフカの読みかた」を出版してからだいぶたって、横浜トリエンナーレのエンディング「Moe Nai Ko To Baを燃やす」のパフォーマンスに演出というかお手伝いで呼ばれたときだった。「カフカ、忘れてた、とりあげれば良かったなぁ」と森村泰昌は、呟いていた。それから、あれこれあって、パラボリカ・ビスの展示に《少年カフカ》を含めたいくつかの作品を出展してくれた。エスキースということだったが、どんな本作ができるのだろうかと思っていた。凄い、こうなるのか。森村さんは、手の内を明かさないというか、そのときにぱっと閃いた方に行くというか、エスキースを作っている時はどうなるかは考えていなかったのかもしれない。

森村泰昌は、美術史の作品の中で、歴史の人物の中で[私]を見せてきた。何になっても森村の[私]が前に来る。でもそれはあくまでも作品の中に現れる森村という[私]であって、美術に装われている[私]である。《少年カフカ》は、それより、少し生の森村に近い。生の少年に近い。

パラボリカ・ビスと森村泰昌のコラボが[MoriP100]という形ではじまったが、根底でカフカが動くらしい。京都では、[ザムザの黒鞄]という展覧会になる。これからどうなるのか、森村にもパラボリカにも分からない。それでこそ森村アートだと思う。
(今野裕一)




少年カフカの羊 photo: yuuichi konno



少年カフカのためのエスキース →onlineshop


青年カフカのためのエスキースより 1 →onlineshop


青年カフカのためのエスキースより 2 →onlineshop


青年カフカのためのエスキースより 3 →onlineshop







開催中!
MoriP100 森村泰昌・屋
(2月10日〜26日開催の第9回恵比寿映像祭での展示と、本展は連動しています。)
2017年2月10日[金]〜3月13日[月] 
■月~金/13:00~20:00 土日祝/12:00~19:00 
■入場料:500円(開催中の展覧会共通)
■会場:parabolica-bis(パラボリカ・ビス)
住所:東京都台東区柳橋2-18-11 map
電話:03-5835-1180

アクセス:
「浅草橋」駅JR東口・徒歩6分/都営浅草線A6出口・徒歩4分
駅から:江戸通りを浅草方面に進み境耘閣の角を右折。2本目の道を左、1本目の道を右に入る。