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山尾悠子『飛ぶ孔雀』文庫化記念展示/「薔薇色の脚」中川多理

終了いたしました。ご来場ありがとうございました。


★予約制★ 2020年11月9日、10日、13日、15日、20〜23日


山尾悠子『飛ぶ孔雀』に寄せて
中川多理による作品を展示販売いたします。


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春秋山荘に続きパラボリカビスの活動も中止となったが、山尾悠子、中川多理との仕事は画期的に進行中だ。夜想の山尾悠子特集も、出版各社の編集者がコラボレーションして進んでいる。出版社が枠を超えて協力態勢になっている。その後に単行本も予定している。
山尾悠子さんは、国書刊行会、文藝春秋での出版も準備されている。
山尾悠子の無言の希求を中川多理が受けて「薔薇色の脚」の制作が進行している。文庫化の発売日に合わせてパラボリカ・ビスでお披露目する。
入場は、予約制で1時間ごとに入れ替えをする。

11月9日には、山尾悠子、金井美恵子(解説)ダブルサイン入り『飛ぶ孔雀』(文庫)が店頭に並ぶ予定。1人1点売り切れ次第終了になる。
(今野裕一)



新型コロナウイルス感染症対策のため、ご来館は日時指定の予約制となっております。
各回最大6名で、空いております。ご観覧の際にはお客様同士の距離にご留意くださいますようお願いいたします。
出来る限り安全にご観覧頂けるよう努めて参ります。ご自身の体調ご留意のうえご来館ください。

→ご予約はこちら

■時間︱12:00︱13:00︱14:00︱16:00︱17:00︱18:00︱19:00︱
★各回入替制(混雑を避けるため次の回の10分前にはご退出をお願いいたします)
★11月15、20、21日は︱11:00︱12:00︱13:00︱14:00︱15:00 の短縮営業となります。
■定員︱各回6名
■料金︱1,000円(入場料+ウェルカムティー付)
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山尾悠子『飛ぶ孔雀』文庫化を記念して、
山尾悠子、金井美恵子(解説)のダブルサイン本を
パラボリカ・ビス店頭にて販売いたします。
お一人様一点限り。売り切れ次第終了となります。
販売開始日がわかりましたらTwitter()にてお知らせします。






★お客様へのお願い

■以下の方はご来館をお控えください。
・37.5℃以上の発熱や咳・咽頭痛などの症状がある場合、その他体調が思わしくない場合
・過去2週間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・ 地域への訪問歴および当該在住者との濃厚接触がある場合
■マスクを着用でない方のご入館はご遠慮いただきます。


■会場︱パラボリカ・ビス
 東京都台東区柳橋2-18-11
■お問い合せ︱TEL 03-5835-1180
■アクセス︱「浅草橋」駅JR東口・徒歩6分/都営浅草線A6出口・徒歩4分
駅から:江戸通りを浅草方面に進み中華屋「川湘府」の角を右折。2本目の道を左、1本目の道を右に入る。







[薔薇色の脚]展 中川多理
山尾悠子『飛ぶ孔雀』文庫化記念展 によせて


『夢の棲む街』
2。《薔薇色の脚》の逃走と帰還及びその変身
コトバがひとつ吹き込まれるたびに、私たちの脚は重くなる。私たちとて踊り子の端くれ、コトバのない世界の縁を、爪先立って踊ってみたい気持ちがあったのだ。
コトバが吹き込まれた薔薇色の脚が、パラボリカ・ビス/codaに置かれる。山尾悠子の小説にコトバの具体は書かれていない。中川多理はコトバを脚に込める。薔薇色の脚に。

山尾悠子の小説は拡張する。揺らぐ。私をどこかに連れて行く。いつの間にやら円形劇場の夜、薔薇色の脚で踊る薔薇色ダンス、土方巽のポワントを履いたピエにたどり着く。泉勝志のトゥを思い出す。公演一日で、新品のポワントを潰してしまう異端のトゥ使い。斜にカンカンと床を打つ。ベルメールの加虐、脚の被虐。ベルメールも薔薇色が基調。
土方巽はベルメールをアスベスト館の舞姫に振り付けた。演出に言葉は…いる。ダンサーに言葉は……。どうだろうか。言葉を理解して踊ろうとすると齟齬が起きる。言葉は身体にたたき込まれたままにする……そんなところだろうか。
長い蟄居の末、田中泯に請われてプランBに登場した土方巽と芦川羊子。芦川羊子はソロの途中で客席前列に待機していたスタッフから大きな紙を渡されそれを読んでは踊り、また読んでは踊りを繰り返した。踊り終わって芦川羊子は姿を消した。あれっ? 深夜に戻ってきてあの紙の演出素敵でしたねぇと言うと、しばらく踊っていないので振付が覚えられなくて、分からなくなると言葉を読んでいたの。えっ。振付の言葉ですか。セリーヌの言葉が綴られていたということ。土方巽は言葉をもって身体をもって振り付ける。身体だけでなく必要なさそうな言葉もいる。
私は土方巽と二人の時は(芦川さん同席は大丈夫)良く質問したり頌を述べたりして話をさせてもらっていて、それはそれはリアルな踊りの話であったが…他人が同席したときに土方巽がいると失語症のように無言になってしまった。復活の時に青のテーブルについたときも土方巽の誘いにも黙したまま坐っていた。(喋れませんと断ったが強制された。強制されたら何一つ断れない。土方巽はそういう存在)土方巽の独特の言葉は何一つ身体に染み込まず、今思うと、土方さんの言葉に酔っぱらっておけばよかったなとも思う。駄目な自分。
ダンサーに言葉はいらない/言葉は必要。必要な言葉は身体や作品に添っているようでずれている。喚起するものがある言葉。泉勝志は台本は分からないとすねながら大師匠の石井みどりに短歌をねだっていた。1首あれば舞台一つ踊れる。なるほどね。言葉はいる。

山尾悠子の言葉も喚起する。何を?まだ分からない。もしかしたらずっと分からないままかも。でも喚起される。中川多理は脚にコトバを込める。薔薇色の脚に。
(今野裕一)







【併設】

会期中、小さなガレージセールを行います。
片付けながら出てきたものを並べますので、その都度で変わります。
お楽しみに〜!!

★1時間毎の入替制となりますのでご注意ください。