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【京都】梨木香歩頌選集展 Vol. 1『丹生都比売』/江村あるめ

半年かけて梨木香歩作品を読み、愛で、そしてトリビュート作品を作り展示する。
あたかも選集を刊行するように、読書するように。
美術作家たちによる梨木頌の数々。

さて最初の展覧会は、江村あるめさん。奈良住まいの人形作家。奈良を感じる作品をこれまでも制作してきた。『丹生都比売』をトリビュートする。




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 梨木香歩頌選集展 Vol. 1『丹生都比売(におつひめ)』 
 江村あるめ(人形作家)
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7月7日[日]〜7月21日[日]★金土日祝のみオープン
会場:京都・山科 春秋山荘

江村あるめの人形は、受け取るには余りに辛いものを、受け取って受容して、
それでいて澄んだ眸をこちらに向ける観音や童子のように思える。
吉野でつながる江村あるめと『丹生都比売』、早く見たい。
―今野裕一






京都・山科 春秋山荘で創作に纏るいろいろなことをはじめてもう4年になる。
もともとは見る、眺めるということに特化して、それ以上に踏み込もうとしない作家と観客が多くなってきたのに危機感をもったことが始まりだった。
絵や茶や、もろもろの文化がはじまった頃を再体験して、例えば作家や作品と向き合わないとならない茶室のようなところで、作品とディレクターと観客が出会えれば良いのではないかと漠然と思っていた。
おおきなところで、それは間違っていなかった。茶や絵が出来はじめた頃に、やっていなかったこと、廃れてしまったもの、そんな中に我々を覚醒するものがたくさんあった。残らなかったものは駄目なものと言われることがあるが、そんなことはない。効率と画一化の中で押し潰されただけだ。そこは創造の宝庫である。

そうこうしているうちに、いろいろな助けが現れた。裏山に稲荷跡が見つかったのだ。安朱稲荷町ようやく稲荷の縁起が繋がった。狐をテーマに展覧会を行なった。今も行なっている。狐は文学に登場するが、思った以上に作家の創作源泉となっている。谷崎潤一郎もそうとうの狐憑き。狐をテーマにすると、男性視線とか自然の[怪]との交流とかを考えざるを得ない。今、狐ということを思うのはとても意味がある。

さて、狐と同時期に、出会ったのが梨木香歩さんの作品。不肖、読んでいないに等しかった。山荘に作品を寄せてくれている渡邊加奈子さん(自然と交流して版画を製作する)が、山科の山荘辺りが舞台になっていると『家守綺譚』を紹介してくれた。自然の[怪]なるものと飄々と付き合う(もしかして憑き合う?)作中人物そして物語にぞっこん。
山荘では竹が宙高く鹿威しのような音を立て、ダンサーがふっと手を上げると川のせせらぐ音が庭に上がってくる。不思議と思わず、不思議が日常している場所。のめりこんで紹介しまくろうと思ったら、周辺の作家や友人はみな愛読者だった。家を探して山科を何度も何度も巡りましたという山ガールもスタッフにいた。
誰とも言わず、トリビュートがしたいと、総意が盛り上がった。で、メールで許可をいただいて、やることになったのだが、好き過ぎてなかなか具体化しない作家たち。そして好きな作品が多岐に渡る。では、半年に渡って、暫時発表していくという形をようやく考え出した。
全集をランダムに取りだして読んでいくような見方になってしまうかもしれないが、ご寛容いただければと。
作家たちは真剣に取り組み、何かを見つけだしている。新しいこと古いことわくわくすること、手が何かを見つけていく。(今野裕一)






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京都・山科 春秋山荘
■金土日祝 12:00~19:00(会期中のみ)
■入場料:500円
京都府京都市山科区安朱稲荷山町6
TEL:075-501-1989(会期中のみ)
★駐車場がございます。お車でのご来場もお待ちしております。

アクセス
● JR琵琶湖線・湖西線/山科駅 徒歩20分
● 京都市営地下鉄東西線/山科駅 徒歩23分
● 京阪電気鉄道京津線/京阪山科駅 徒歩22分

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春秋山荘FB
https://www.facebook.com/syunju.sanso/