rss

    news

  • editor's talk

日野まき Maki Hino



人の形、だから人形。球体関節をもっているだけが人形ではない。

日野まきがカフカをモチーフに作品を作った。少年はカフカ。カフカは少年。書かれているけど、書かれていない少年のカフカ。

映画を見て、サーカスに心驚かせる少年。女性にもてる片鱗はあるのか。少年は、将来、書くことに執着する指をもっているのだが、手を開いて見せてくれないか。

大きな壁面を一枚の絵のように、パノラマのシーンのようにして人や鳥や木や水や、サーカスの小屋や、空中ブランコや、少年や、カラスが、配置される。少年が天国への階段をあがっていく。カフカ少年、君は君の未来を知っているのか。(今野裕一)


カフカ・カフェ[第3期] 
9月5日[土]〜9月23日[水・祝]


「Kavka a Kafka box」
■作品サイズ:約 縦400mm/横310mm/厚さ35mm
■素材:アクリル絵の具、鋲、厚紙
■少年は箱から取り外し、ポーズを変えることが出来ます。


お求めは、会場とパラボリカ・ビスOnline Shop にて。










夜想 物語の中の少女Ⅱ
2015年9月5日[土]~ 9月28日[月]


「壜の中の鳥」(開いた状態)

「壜の中の鳥」(閉じた状態)




ふと、誰かがこちらを見ているような気配を感じ、
それは少女なのかと、顔を覗き込んでみるけれど、彼女はそんなそぶりを見せない。
少女は、空に水に木々に、魚に鳥に…身体を同化させて穏やかな貌のままにいる。

少女のまわりで、風のように漣のようなひそひそ声が聞こえる。
その普通には聞こえない声を少女は聞いている。
髪の毛が、スカートが、手が、指が、腕が、声に応える。

日野まきが物語の少女を人形にするとき、
それは言葉の向こうにある聞こえない声を形にしているのだ。 (今野裕一)





「秘密の花園」
■作品サイズ:約 縦323mm/横323mm/奥行き52mm
お求めは、パラボリカ・ビスOnlineshopから>>


2015年5月に、パラボリカ・ビスで開催された「物語の中の少女」展にて初お披露目となった作品です。


日野まき HP kitchen
http://makihino.org




日野 まき Maki Hino

長野県に生まれる。
1993年よりエコール・ド・シモンにて人形制作を開始。
1997年よりピグマリオン人形教室にて吉田良氏に学ぶ。

現在は貝殻を使った人形や、アクリル画を使用したpaper dollを制作。
立体でも平面でも人の形にこだわった作品を制作していきたい。