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幻想文学講義 東雅夫

幻想文学の定義は、意外にも……現実に/
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近いところに成立さえていた。シュールレアリスムではなく、シュルレアリスムという意味での現実に近いかもしれない。

『幻想文学講義』というだけあって、まさに700ページのインタビューは幻想文学そのものについて語っている。
雑誌『幻想文学』で言う幻想文学には、ホラーもSFも怪奇も含まれるので、広範囲の作家や評論家が幻想文学について語っている。幻想ではなく、幻想文学を語っている。まずその集成を読むだけでも価値がある。

そして書き言葉と語り言葉の中間辺りに、非常に読みやすい文体として起こされている声は、まさに幻想の語り口でもあり、読み物としての快楽がある。それにしても鬼籍に入られた方々の多いこと。ほんとうに幻想文学にとって惜しまれる方ばかりだ。


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