column
同じものを

いつきても同じ味のものを出す、それが割烹料理です。
だから20年たってきても鱧の落としは同じ味がしている。たん義の花板さん、三津川さんはそう言った。
家の料理は毎日、気分や体調で味が変わる。それが良いんです。飽きないし。愛情も反映している。
今日は不思議なバイブレーションの日だ。
いつも同じ味をしているお店に珍しく擦れが生じた。
池之端の薮は、晒し葱が苦かった。そして蕎麦湯がいつもと違ってどろっとしていた。
セガフレードに行ったらカプチーノがぺったりしていた。
パリスタが若い人になっていた。

最後はルール違反だけれど
美味しいタルトタタンを作るお店が、火を入れすぎたから届けられないと連絡してきた。
強引にもらってしまった。

不思議なことが起きるものだ。
タルトタタンは美味しかった。これもアリの味だった。
ずれるのは作るほうとしては本意でないかもしれないけれど、人間的で時に面白い。
ふーん。という感じで楽しめる。
今日は、ずれている日。
僕はその擦れの中に身を入れて抜けようとしている。
update2008/05/03


